コミック・アニメ・BL
80年代初頭のオタク魂は、ひと味違うのだ! : アオイホノオ 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)(本)
2008/3/1 しんのじベスト23レビュアー
もともと「ヤングサンデーを毎週読む」という習慣がなく、島本氏のブログなどにも毎回は掲載の告知がなかったりして、さすがのオレも(?)不定期掲載のこの『アオイホノオ』をすべて読むことはできずにいたため、まさに待望のコミックス化である。
web上で画像を見ると銀河が渦巻いているようにも見えて、なにかSFもののように思えるカバーイラスト―実物はもっと落ち着いた印象―だが、島本氏の松本零士氏の作品への思い入れを思えば、そう見えるのも不思議なことではないように感じる。
時は1980年代初頭―――。
確かに、なにか新しいことが起こりそうな“予感”のようなものが、アニメやコミック等の世界にはあった。いわゆる“オタク・カルチャー”も、この頃本格的に胎動を始めたといえる。そんな流れの中、壮大でひそかな野望を胸に抱いたひとりの青年“焔 燃(ホノオ・モユル)”の青春の日々を、当時のヒット作品や風俗・流行を織り込んで描く、自伝的………いや、あくまでこれはフィクションなのだった。
ともかく島本氏としては“ゆるゆる”を心がけて始めた作品のようだが、やっぱりどうしても『全力で、一生懸命』“ゆるゆる”している感じ。
それでいて、当時を知っていればより楽しめるのは間違いないが、そうでなくても楽しく読める、ストライクゾーンの広い作品に仕上がっている。
意外にこの作品、島本氏にとってのみならず、もっと大きな意味で、ひとつのエポックになって行くのかもしれない。
巻末の庵野秀明氏との“同期生対談”も、読みごたえあり。
なお、あだち充・高橋留美子両氏からは、帯だけでなく、カバーを外すと現われる内側の表紙にも、愛のこもった(?)コメントが寄せられている。お見逃しなく。
web上で画像を見ると銀河が渦巻いているようにも見えて、なにかSFもののように思えるカバーイラスト―実物はもっと落ち着いた印象―だが、島本氏の松本零士氏の作品への思い入れを思えば、そう見えるのも不思議なことではないように感じる。
時は1980年代初頭―――。
確かに、なにか新しいことが起こりそうな“予感”のようなものが、アニメやコミック等の世界にはあった。いわゆる“オタク・カルチャー”も、この頃本格的に胎動を始めたといえる。そんな流れの中、壮大でひそかな野望を胸に抱いたひとりの青年“焔 燃(ホノオ・モユル)”の青春の日々を、当時のヒット作品や風俗・流行を織り込んで描く、自伝的………いや、あくまでこれはフィクションなのだった。
ともかく島本氏としては“ゆるゆる”を心がけて始めた作品のようだが、やっぱりどうしても『全力で、一生懸命』“ゆるゆる”している感じ。
それでいて、当時を知っていればより楽しめるのは間違いないが、そうでなくても楽しく読める、ストライクゾーンの広い作品に仕上がっている。
意外にこの作品、島本氏にとってのみならず、もっと大きな意味で、ひとつのエポックになって行くのかもしれない。
巻末の庵野秀明氏との“同期生対談”も、読みごたえあり。
なお、あだち充・高橋留美子両氏からは、帯だけでなく、カバーを外すと現われる内側の表紙にも、愛のこもった(?)コメントが寄せられている。お見逃しなく。
ガンオタとオフィスラブ(コメ)モノのコラボという目の付け所は悪くありません : ガンオタの女 1 (1) (角川コミックス・エース 194-1)(本)
2007/12/9 ignitedベスト35レビュアー
女性ガンオタの社会生活を、パロディとドタバタギャグをふんだんに交えてコミカルに描いた異色と言って良い作品です。ガンオタの社会生活をリアルに描いている訳では全くないのですが、自分自身ガンオタの社会人としては身につまされる部分もあり、結構ハマリ込んで読んでしまえる作品でした。
オタクのサラリーマン生活をテーマにしているという点では類似する作品もあるようですが、今作はガンダムオタにターゲットを限定しているだけに、読み手によっては受け入れられ易いでしょうね。
ただ、今の所しっかりとしたストーリー展開がある訳ではなく、仕事の出来るガンオタOL、そのライバルOL(やっぱりガンオタ)、そしてガンダム恐怖症の男性社員を絡めた三角関係を中心に、ドタバタを繰り返しているだけといった内容ですので、それほど読み応えがある訳ではありません。
しかしネタの宝庫たるガンダムだけに、パロディは分かる方なら充分楽しめるレベルですし、かなりマイナーな所から引っ張ってきているネタもあり、ファンにはニヤリとさせられてしまう要素が多いです。また、ネタ元の大部分はファーストなのですが、一読しただけでも、Z、逆襲のシャアといった正史は元より、WやSEEDといった作品のネタもあり、懐の深さを感じさせてくれたのは個人的には○です。もちろんファーストを全く知らない方、逆に正史以外は認めないといった原理派の方等には辛い部分があるのも事実ですが…
絵的には、頭身の高いリアル系のキャラデが基本ですが、ギャグシーンでのデフォルメがかなりキツくかかっており、そのギャップを楽しめるか否かで評価が変わってきそうです。個人的には通常絵が好みなだけに、やや崩し方が強すぎる印象でした。下着シーンや百合シーン(妄想)といった要素も若干ですが含んでいますので、そういった方向性を好まない方も要注意です。
目の付け所は良し、後は今後の展開次第といった所ですね。
オタクのサラリーマン生活をテーマにしているという点では類似する作品もあるようですが、今作はガンダムオタにターゲットを限定しているだけに、読み手によっては受け入れられ易いでしょうね。
ただ、今の所しっかりとしたストーリー展開がある訳ではなく、仕事の出来るガンオタOL、そのライバルOL(やっぱりガンオタ)、そしてガンダム恐怖症の男性社員を絡めた三角関係を中心に、ドタバタを繰り返しているだけといった内容ですので、それほど読み応えがある訳ではありません。
しかしネタの宝庫たるガンダムだけに、パロディは分かる方なら充分楽しめるレベルですし、かなりマイナーな所から引っ張ってきているネタもあり、ファンにはニヤリとさせられてしまう要素が多いです。また、ネタ元の大部分はファーストなのですが、一読しただけでも、Z、逆襲のシャアといった正史は元より、WやSEEDといった作品のネタもあり、懐の深さを感じさせてくれたのは個人的には○です。もちろんファーストを全く知らない方、逆に正史以外は認めないといった原理派の方等には辛い部分があるのも事実ですが…
絵的には、頭身の高いリアル系のキャラデが基本ですが、ギャグシーンでのデフォルメがかなりキツくかかっており、そのギャップを楽しめるか否かで評価が変わってきそうです。個人的には通常絵が好みなだけに、やや崩し方が強すぎる印象でした。下着シーンや百合シーン(妄想)といった要素も若干ですが含んでいますので、そういった方向性を好まない方も要注意です。
目の付け所は良し、後は今後の展開次第といった所ですね。
子供と大人の違いとは何か? : Landreaall 11 (11) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)(本)
2007/11/29 むらさめベスト7レビュアー
ランドリオール第10巻を読んだ単行本派のいち読者である私は本巻の内容を次のように予想していました。
『竜脈に囚われて死の窮地に瀕した親友リドを神剣レッセ・フェールをもって一閃で竜脈を断ち切りリドを救うDX』、
『間髪を入れず竜脈の乱れを正すウールン』、
『分らず屋のリドの兄、竜葵を母親直伝の傭兵剣法で翻弄し、得意顔のDX』
…白状します。おがき先生は私の予想を遥かに越えた次元で本作品を描かれておられたのだ、と。
本巻で描かれていたのは『子供と大人の違いとは何か』、ということです。
−親友が困っている、だから助けに行く。
−分らず屋の親友の兄が邪魔をするからぶっとばす。
単純明快な子供の論理です。
しかしそれでは大人に勝てないのです。
肋骨を折られ、負傷をした箇所を足で踏みつけられ、地べたに這いつくばったのは竜葵ではなくDXでした。
傭兵剣法が全く通じず、DXの『口撃』にも微塵も動じない竜葵。
DXと竜葵、2人の違いとは、子供と大人の違いとは何なのでしょう。
子供には無くて大人に有るもの…それは『覚悟』です。『大義』と言ってもいいでしょう。
竜葵には国を背負って立つ『覚悟』がある。そして領主として国を守る『大義』を持っている。
だから傭兵ごときに、子供などには負けないのです。
『竜葵』という名前は決していたずらに付けられたものではありません。
時代劇『水戸黄門』で水戸光圀が『葵の御紋』の印籠を示すとき、徳川幕府の威光が悪代官や悪徳商人を地べたにひれ伏せさせます。
竜葵がDXを地べたに這いつくばらせたように。
本巻の最後でDXは神剣を騎士の作法で構え、自分の身分と名前を名乗ります。
その名において自分の親友リドを、ではなく、自国の庇護下にあるリドを守る、と高らかに宣言します。
この瞬間、DXは子供であることを止め、『覚悟』をもって『大義』を背負う大人として竜葵に対峙します。
次巻で如何なる決着がつくのか。それを知るのが楽しみです。
『竜脈に囚われて死の窮地に瀕した親友リドを神剣レッセ・フェールをもって一閃で竜脈を断ち切りリドを救うDX』、
『間髪を入れず竜脈の乱れを正すウールン』、
『分らず屋のリドの兄、竜葵を母親直伝の傭兵剣法で翻弄し、得意顔のDX』
…白状します。おがき先生は私の予想を遥かに越えた次元で本作品を描かれておられたのだ、と。
本巻で描かれていたのは『子供と大人の違いとは何か』、ということです。
−親友が困っている、だから助けに行く。
−分らず屋の親友の兄が邪魔をするからぶっとばす。
単純明快な子供の論理です。
しかしそれでは大人に勝てないのです。
肋骨を折られ、負傷をした箇所を足で踏みつけられ、地べたに這いつくばったのは竜葵ではなくDXでした。
傭兵剣法が全く通じず、DXの『口撃』にも微塵も動じない竜葵。
DXと竜葵、2人の違いとは、子供と大人の違いとは何なのでしょう。
子供には無くて大人に有るもの…それは『覚悟』です。『大義』と言ってもいいでしょう。
竜葵には国を背負って立つ『覚悟』がある。そして領主として国を守る『大義』を持っている。
だから傭兵ごときに、子供などには負けないのです。
『竜葵』という名前は決していたずらに付けられたものではありません。
時代劇『水戸黄門』で水戸光圀が『葵の御紋』の印籠を示すとき、徳川幕府の威光が悪代官や悪徳商人を地べたにひれ伏せさせます。
竜葵がDXを地べたに這いつくばらせたように。
本巻の最後でDXは神剣を騎士の作法で構え、自分の身分と名前を名乗ります。
その名において自分の親友リドを、ではなく、自国の庇護下にあるリドを守る、と高らかに宣言します。
この瞬間、DXは子供であることを止め、『覚悟』をもって『大義』を背負う大人として竜葵に対峙します。
次巻で如何なる決着がつくのか。それを知るのが楽しみです。
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