コンピュータ・インターネット
SEを越えて、さらに上位の仕事を行うために : ITアーキテクト Vol.16 (IDGムックシリーズ)(本)
2008/6/26 佐倉ごるふベスト18レビュアー
本書の特集は、どれも見逃せない。
テクニカル・トレンドの観点からは、目玉の特集である、
コンポジット・アプリ開発、という、新潮流。
SaaSの概観、詳細からはじまって、SOA/SOAPや、各社からの
ツール、ツールキットまでリストされており、利便性が高い。
さらに、コンポジットとは何か?マッシュアップとは何か?を
かなりのページを割いて詳しく解説。これは、本ムックの面目躍如か。
さらに、バリエーション豊かというか、アーキテクトが身につけるべき、
4つの視点を提言。(1)経営戦略など、企業の目指すところとのアラインメント、
(2) 業界動向、規制などコンプライアンスとのアライン (3)企業文化、企業内部
、組織とのアラインメント(4)内部統制やガバナンスの観点、などをあげており、
それぞれを詳しく解説。
さらに、記事として、企業システム最適化の「はやり」として、
ユーザ・エクスペリメントを4ページにわたって紹介し、ここも見逃せない。
バリエーションに富んだ記事と特集で、見逃せないムックといえます。
テクニカル・トレンドの観点からは、目玉の特集である、
コンポジット・アプリ開発、という、新潮流。
SaaSの概観、詳細からはじまって、SOA/SOAPや、各社からの
ツール、ツールキットまでリストされており、利便性が高い。
さらに、コンポジットとは何か?マッシュアップとは何か?を
かなりのページを割いて詳しく解説。これは、本ムックの面目躍如か。
さらに、バリエーション豊かというか、アーキテクトが身につけるべき、
4つの視点を提言。(1)経営戦略など、企業の目指すところとのアラインメント、
(2) 業界動向、規制などコンプライアンスとのアライン (3)企業文化、企業内部
、組織とのアラインメント(4)内部統制やガバナンスの観点、などをあげており、
それぞれを詳しく解説。
さらに、記事として、企業システム最適化の「はやり」として、
ユーザ・エクスペリメントを4ページにわたって紹介し、ここも見逃せない。
バリエーションに富んだ記事と特集で、見逃せないムックといえます。
ただの検索ポータルじゃなかった!恐るべきグーグル帝国の基盤技術 : Googleを支える技術 ‾巨大システムの内側の世界 (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)(本)
2008/5/8 佐倉ごるふベスト18レビュアー
本書を読むと、世界的に名だたるハイテクベンダー(あそこや、あそことか・・)が、グーグルを
脅威と感じている理由がよくわかります。
グーグル創生や、そのビジネスモデル、マーケティング、さらにユーザ向けのガイドは数々
ありましたが、内部のテクノロジーにここまで踏み込んで解説した本は、他にない。
技術面で、グーグルの基盤のカバレージの広さに驚嘆するとともに、技術へのこだわりもよくわかります。
検索システムのソフト面が前半で解説されますが、後半は、分散処理の基盤とデータセンター、さらに
開発体制にまで言及します。圧巻なのは、分散処理を支える基盤コンピュータの性能と、消費電力、熱問題
を解説する章。ちまたで、エコ・データセンターが唱えられている昨今、しかし、ここまで親切丁寧に、
CPU性能、クロック数と消費電力、熱問題を解説した書籍は少ない。
しかも、驚きべきことに、下敷きがグーグルの調査資料、論文というから、びっくりです。
グーグルは、システムベンダーでもあると同時に、巨大なホスティングベンダー、データセンタービジネス
でもあったということで、システムの隅々にまで、低コスト、汎用品を使いながら、自前の革新的な技術
で、最先端のICTシステムを展開していたとは、驚きです。
まさに、テクノロジー面での革新者でもある、グーグルの内幕を見ることができると同時に、分散処理システムの
アーキテクチャの勉強にもなる、珍しい良書です。ただ、業界人、技術者向けなので、読者は限られるでしょうね。
なお、親切なことに、原典となる、公開されているグーグルが書いた多数の白書、論文などの参照が
丁寧に紹介されています。一度あたっておいて損はなさそうです。
脅威と感じている理由がよくわかります。
グーグル創生や、そのビジネスモデル、マーケティング、さらにユーザ向けのガイドは数々
ありましたが、内部のテクノロジーにここまで踏み込んで解説した本は、他にない。
技術面で、グーグルの基盤のカバレージの広さに驚嘆するとともに、技術へのこだわりもよくわかります。
検索システムのソフト面が前半で解説されますが、後半は、分散処理の基盤とデータセンター、さらに
開発体制にまで言及します。圧巻なのは、分散処理を支える基盤コンピュータの性能と、消費電力、熱問題
を解説する章。ちまたで、エコ・データセンターが唱えられている昨今、しかし、ここまで親切丁寧に、
CPU性能、クロック数と消費電力、熱問題を解説した書籍は少ない。
しかも、驚きべきことに、下敷きがグーグルの調査資料、論文というから、びっくりです。
グーグルは、システムベンダーでもあると同時に、巨大なホスティングベンダー、データセンタービジネス
でもあったということで、システムの隅々にまで、低コスト、汎用品を使いながら、自前の革新的な技術
で、最先端のICTシステムを展開していたとは、驚きです。
まさに、テクノロジー面での革新者でもある、グーグルの内幕を見ることができると同時に、分散処理システムの
アーキテクチャの勉強にもなる、珍しい良書です。ただ、業界人、技術者向けなので、読者は限られるでしょうね。
なお、親切なことに、原典となる、公開されているグーグルが書いた多数の白書、論文などの参照が
丁寧に紹介されています。一度あたっておいて損はなさそうです。
CRC計算と暗号の基礎理解でお世話になりました : やり直しのための工業数学―情報通信と信号解析--暗号,誤り訂正符号,積分変換 (TECHI (Vol.7))(本)
2008/5/5 紫陽花ベスト57レビュアー
コンピュータ業界にいて、知っているつもりの数学的理論を実は理解していなかった際に助けてくれる本。第一部「情報基礎」、第二部「誤り訂正符号」、第三部「暗号」、第四部「信号解析」から成る。私は、第二部中のCRC計算と第三部「暗号」でお世話になった。
CRC計算は定式化されているようで、その実装方法は一意ではない。ある時、某社と共同で通信系プログラムを開発する事になったが、私の担当範囲であったCRC計算関数と某社のそれのアルゴリズムが微妙に異なり、問題となった事がある。その際、本書の原理に立ち返り某社との話し合いが巧く行った経験がある。また、第二部中のガロア体の説明は「暗号」における計算の基礎になる。また、私は業務でDESとRSAを含む暗号ライブラリの開発に携わった経験がある。特にRSAに関しては、専門書ではいきなり高度な理論に飛びがちだが、本書はその原理をシンプルに説明してくれるので、入門書として役に立った。原理が理解できれば、細かい実装方法などは専門書を参考にすれば良い。
コンピュータの世界において必要となる数学的基礎理論を平易に纏めた"役に立つ"参考書。
CRC計算は定式化されているようで、その実装方法は一意ではない。ある時、某社と共同で通信系プログラムを開発する事になったが、私の担当範囲であったCRC計算関数と某社のそれのアルゴリズムが微妙に異なり、問題となった事がある。その際、本書の原理に立ち返り某社との話し合いが巧く行った経験がある。また、第二部中のガロア体の説明は「暗号」における計算の基礎になる。また、私は業務でDESとRSAを含む暗号ライブラリの開発に携わった経験がある。特にRSAに関しては、専門書ではいきなり高度な理論に飛びがちだが、本書はその原理をシンプルに説明してくれるので、入門書として役に立った。原理が理解できれば、細かい実装方法などは専門書を参考にすれば良い。
コンピュータの世界において必要となる数学的基礎理論を平易に纏めた"役に立つ"参考書。
2人のフューチャリストに“疾走する悲しみ”を見る : フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656)(本)
2008/5/3 くろやぎベスト93レビュアー
梅田さんは、インターネットの可能性を確かめるかのように、1日に8時間から10時間もネットの「あちら側」の世界を渉猟しています。
日本に来たときだけ、会議に出席したりコンサルタント先と面会したりしますが、住んでいるアメリカでは飛行機の国内線にも乗らず、ほとんど自宅とオフィスを往復するだけです。
かたや茂木さんは、リアルの世界で充実して多忙な日々を送りながら、ネットの世界でもアクティブに行動しています。
その二人が「フューチェリスト」として未来を見通す名手を目指します。そのためには、人間というものを総合的に理解しなければならず、ありとあらゆるものを動員する「知の総力戦」に挑まなければなりません。
そんな途方もない道を選んだのは、二人とも「未来は明るい、そうあってほしい」と願っているからです。
しかし、ネットのあちら側の革命を知ろうともしないリアル世界の権威者たちは、決していい顔をしません。
特に茂木さんは、大学や研究室に閉じこもる生活を拒否していて、テレビのキャスターを務め、自分の専門外の人びとと対談し、執筆・講演・取材を精力的にこなしています。
マルチで活躍しているというだけで「専門で一流の仕事をしていない」と言われることを梅田さんは心配しています。
それでも疾走しつづける二人の活躍を本書で知り、私はモーツァルトの悲しみを連想しました。
モーツァルトは同時代の音楽的権威になかなか認められず、宮廷音楽士としては無名のまま世を去らなければなりませんでした。
こんなに本が売れてインターネットの世界でも有名な二人に悲しみを感じるのもおかしなものですが、同時代の権威者に理解されないことにモーツァルトとの共通点を感じるのです。
二人のフューチャリストの示してくれる未来が、本当に明るい世界でありますように。
日本に来たときだけ、会議に出席したりコンサルタント先と面会したりしますが、住んでいるアメリカでは飛行機の国内線にも乗らず、ほとんど自宅とオフィスを往復するだけです。
かたや茂木さんは、リアルの世界で充実して多忙な日々を送りながら、ネットの世界でもアクティブに行動しています。
その二人が「フューチェリスト」として未来を見通す名手を目指します。そのためには、人間というものを総合的に理解しなければならず、ありとあらゆるものを動員する「知の総力戦」に挑まなければなりません。
そんな途方もない道を選んだのは、二人とも「未来は明るい、そうあってほしい」と願っているからです。
しかし、ネットのあちら側の革命を知ろうともしないリアル世界の権威者たちは、決していい顔をしません。
特に茂木さんは、大学や研究室に閉じこもる生活を拒否していて、テレビのキャスターを務め、自分の専門外の人びとと対談し、執筆・講演・取材を精力的にこなしています。
マルチで活躍しているというだけで「専門で一流の仕事をしていない」と言われることを梅田さんは心配しています。
それでも疾走しつづける二人の活躍を本書で知り、私はモーツァルトの悲しみを連想しました。
モーツァルトは同時代の音楽的権威になかなか認められず、宮廷音楽士としては無名のまま世を去らなければなりませんでした。
こんなに本が売れてインターネットの世界でも有名な二人に悲しみを感じるのもおかしなものですが、同時代の権威者に理解されないことにモーツァルトとの共通点を感じるのです。
二人のフューチャリストの示してくれる未来が、本当に明るい世界でありますように。
身も蓋もなさすぎてついていけない内容にご注意! : 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)(本)
2008/5/3 くろやぎベスト93レビュアー
梅田望夫さんは『ウェブ進化論』や『フューチャリスト宣言』を通じてインターネットの希望に満ちた将来を語っていました。
逆に「インターネットは別にたいしたもんじゃない」「明るい未来は無い」と水を差している本が本書です。
梅田さんの熱い語り口と正反対で、クールに語るひろゆき氏の口調は決して「感動する」とか「心にしみる」ものではありません。しかし、同じインターネットについてこれだけ正反対の意見があるということ自体に興味を引かれました。
いつもと違って手放しで推薦できる本ではありませんが、ちょっと距離を置いて読んでみると、これほど「おもしろい」本は無いかもしれません。
著者のひろゆき氏は、巨大掲示板「2ちゃんねる」の作成者であり、管理者です。
2ちゃんねるは多くの民事訴訟や賠償請求裁判を抱えていて、最初はひろゆき氏も裁判に出ていました。しかし、あるとき裁判に欠席しても何も起こりませんでした。その結果「すべて相手の言うとおり」と解釈されて敗訴しても、何も困ったことにならなかった。
だから、裁判には出ないことにした、とひろゆき氏は本書で語っています。
こんな著者ですので、本書全体が人を食った色調にあふれています。
あまりの物言いに、けっこう辛口な論調の佐々木俊尚氏までもが、本書の対談で次のようにつぶやいていました。
「西村さんの言っていることは、身も蓋もなさすぎてついていけない」
「せっかくそうやって頑張っている人がいるのだから、そこまで言わなく
てもいいかなって思うんだけど」
身も蓋もないひろゆき氏の論調は、最終章の小飼弾氏との対談で更に盛り上がります。正義感の強い人は、本書を壁に叩きつけないよう注意が必要です。
取り扱い注意です。
逆に「インターネットは別にたいしたもんじゃない」「明るい未来は無い」と水を差している本が本書です。
梅田さんの熱い語り口と正反対で、クールに語るひろゆき氏の口調は決して「感動する」とか「心にしみる」ものではありません。しかし、同じインターネットについてこれだけ正反対の意見があるということ自体に興味を引かれました。
いつもと違って手放しで推薦できる本ではありませんが、ちょっと距離を置いて読んでみると、これほど「おもしろい」本は無いかもしれません。
著者のひろゆき氏は、巨大掲示板「2ちゃんねる」の作成者であり、管理者です。
2ちゃんねるは多くの民事訴訟や賠償請求裁判を抱えていて、最初はひろゆき氏も裁判に出ていました。しかし、あるとき裁判に欠席しても何も起こりませんでした。その結果「すべて相手の言うとおり」と解釈されて敗訴しても、何も困ったことにならなかった。
だから、裁判には出ないことにした、とひろゆき氏は本書で語っています。
こんな著者ですので、本書全体が人を食った色調にあふれています。
あまりの物言いに、けっこう辛口な論調の佐々木俊尚氏までもが、本書の対談で次のようにつぶやいていました。
「西村さんの言っていることは、身も蓋もなさすぎてついていけない」
「せっかくそうやって頑張っている人がいるのだから、そこまで言わなく
てもいいかなって思うんだけど」
身も蓋もないひろゆき氏の論調は、最終章の小飼弾氏との対談で更に盛り上がります。正義感の強い人は、本書を壁に叩きつけないよう注意が必要です。
取り扱い注意です。
革新的、とはどういうことなのか? : アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者(本)
2008/4/30 佐倉ごるふベスト18レビュアー
テクノロジー・イノベーション、という、時代のトレンドを具体的に、製品とサービスのビジネス
に成し、成功を収めた、シリコンバレーの両雄。
この2つの企業の来し方行く末を、ニュース、書籍、取材、経営者のひととなりを駆使し、丁寧
に事実を積み重ねて、ネット時代のこれからと、日本になぜ、彼らのような革新者が出現
しなかった、を分析した、面白い「読み物」です。
タイトルにある、「日本に迫る」とか「日本でなぜこういう事業者が出てこないのか」は、実は、
おまけのようなもの。話の中心は、ものづくりにこだわるアップルと、サービスのバックヤードが得意な
両者の相乗効果に関する考察、それと、ネット以前の企業で、変身に苦戦する強者、マイクロソフト、
それに、競合者ヤフーや携帯端末業者などとの対比が、まさにこの時代の目の前で繰り広げられている
センスと知力と創造性とリスクテイカーたちの物語です。
そうです。本書を読むと、革新を引き起こすベンチャー精神と、日本という、風土と個性の対比、戦い、
さらに、米国発という世界の構図に思いをはせずにはいられません。
面白い本です。
に成し、成功を収めた、シリコンバレーの両雄。
この2つの企業の来し方行く末を、ニュース、書籍、取材、経営者のひととなりを駆使し、丁寧
に事実を積み重ねて、ネット時代のこれからと、日本になぜ、彼らのような革新者が出現
しなかった、を分析した、面白い「読み物」です。
タイトルにある、「日本に迫る」とか「日本でなぜこういう事業者が出てこないのか」は、実は、
おまけのようなもの。話の中心は、ものづくりにこだわるアップルと、サービスのバックヤードが得意な
両者の相乗効果に関する考察、それと、ネット以前の企業で、変身に苦戦する強者、マイクロソフト、
それに、競合者ヤフーや携帯端末業者などとの対比が、まさにこの時代の目の前で繰り広げられている
センスと知力と創造性とリスクテイカーたちの物語です。
そうです。本書を読むと、革新を引き起こすベンチャー精神と、日本という、風土と個性の対比、戦い、
さらに、米国発という世界の構図に思いをはせずにはいられません。
面白い本です。
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