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人文・思想

「人は二度死ぬ」、では人は二度目の"生"のために何を遺せるだろう? : 最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版(本)

最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版(本)

ランディ パウシュ,ジェフリー ザスロー,
発売日:2008/06/19

2008/6/22 ゴルゴ十三ベスト67レビュアー

5点

「人は二度死ぬ」という言葉があります。一度目の死は肉体が滅びる“肉体としての死”、二度目の死は“すべての人の記憶から消えたとき”です。ランディ氏の一度目の死は「数か月から半年」と宣告されています。その現実から逃げずに、むしろ真正面に見据えて、残された人生を全うしようとする彼の姿を見て感動しました。本を読み、DVDを見て、涙が止まりませんでした。彼が「最後の授業」で、「彼の子供の頃の夢を如何に実現し(or 夢にやぶれ)、その過程を通じて何を人生の教訓として学んだか」についてユーモアを交えながら楽しそうに語る姿を見ていると、「本当に余命半年の人なのだろうか」と思わせます。(実際には薬の副作用と闘いながらの講義だったことが本に書かれています)
彼の姿を見ていると「与えられた環境で如何に振舞うかという最後の自由は奪われない」(「夜と霧」(V.E.フランクル)を思い出します。(彼に言わせれば“We cannot change the cards we are dealt, just how we play the hand."となります) 「人生の意味を見出している人間は苦しみにも耐えることができる」の実例がココにあります。フランクルによれば人間が実現できる価値は創造価値・体験価値・態度価値の3つです。最後の『態度価値』とは『人間が運命を受け止める態度によって実現される価値』のことです。本作品から『態度価値』の好例を学ぶことができました。感謝です。
こうして、彼の雄姿が映像として残り、彼の人生のメッセージが本に残ることで、彼の家族・友人だけでなく、我々読者(視聴者)の心にも長く残ることでしょう。彼の"二度目の死"は かなり先になるものと思われます。
【追記】講義の映像・資料・Transcriptは"Randy Pausch's Web Site"から入手できます。
  9 人中、8 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

DVD映像を五感で感じながら味わって欲しい! : 最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版(本)

最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版(本)

ランディ パウシュ,ジェフリー ザスロー,
発売日:2008/06/19

2008/6/20 まぁちゃんベスト77レビュアー

5点

死を覚悟した人間が話す話はこんなにも笑えて泣けるものなのだろうか!

ランディさんが人生を通じて学んできたことを伝える情熱をひしひしと感じる。

時には辛口なユーモアをはさみながらグイグイと話術にひきこまれている。

とにかく見てください。

人生の在り方を学べます。
  10 人中、5 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

成功者?成幸者?違いは何だろう? : 成功者と成幸者(本)

成功者と成幸者
成功者と成幸者(本)

上村光弼,
発売日:2004/12/07

2008/6/15 まぁちゃんベスト77レビュアー

5点

「成功者」と「成幸者」。いったい何が違うのでしょうか?

「功」とは「成し遂げた仕事や功績」を意味しています。

「幸」とは「思いもよらぬ運に恵まれること」を意味しています。

あなたは「功」に成りたいですか? それとは「幸」に成りたいですか?


本書では、成功者は目標達成をすることだけにエネルギーを注ぎ、成幸者は目標達成することも大切にし、さらにその先にある幸せになることにもエネルギーを注いでいる。


どちらの人生を歩みたいだろうか?


そんな問いを感じる1冊です。

何か特別な答えは書いてありません。

それは自分で発見する楽しみを与えてくれているからなんでしょうね。
  2 人中、2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

自分が正当化されたような気がする : 悩む力 (集英社新書 444C)(本)

悩む力 (集英社新書 444C)
悩む力 (集英社新書 444C)(本)

姜尚中,
発売日:2008/05/16

2008/6/15 mbookdiaryベスト48レビュアー

4点

実際、自分と正面から向き合い悩み続けるというのはとても大変な作業だと思う。私の場合、20代前半まではその戦いから逃げ出すことができず、常にその問題を解決することを優先事項にして生きてきた。幸い、絶望感を抱えつつも危ういバランスを保ちながら生きつづける事ができた。20代後半になり、少し生きることに慣れ小賢しくなり、そういうことから目を背けて快適に生きることができるようになった。しかし、このままうまくいって経済的に豊かになり生活が楽になっても、このままだとむなしさが残ると感じている。もちろん、生活があるのだからこの問題だけを考え続けるのは難しい。しかし、だからといって全て捨ててしまうということはできない。

89ページに、「脱色されて乾いた青春」という見出しの章がある。この問題から目を背け、上手に生きていくと、大切なものを置き忘れてしまうのとになるのではないかと。。。

数時間前に読み終えた、梅田望夫氏と齋藤孝氏の対談「私塾のすすめ」にも同じように問いかける部分があった。両氏は10年以上この混沌とした悩みに向き合い続けていたという。

伝統的な慣習と信仰心が近代的な合理主義によって崩壊させられ、人々は分断され、変化し続ける時代に、信ずるべき普遍的なものを失ってさ迷っている。そういう現代を夏目漱石とマックス・ウェーバーがぶち当たった問題と重ね合わせて謎解きをしてゆく。「まじめに悩みぬく」そこにその人なりの解答があると著者は信じる。

悩みぬいた末に横着になるというのも面白い。論語の「七十而從心所欲(70歳にして自分の思うままに行動しても人道を外れない)」を意識しているのかもしれないけれど、横着にハーレー・ダビッドソンに乗りどくろマークのジャケットを着て金正日の頭をコツッとやってもいいんじゃないかというのはよかった。このくらいの吹っ切れは人生を価値あるものに感じさせてくれる。

あー、こういう感覚が好きだったんだなぁと思い出した。
  2 人中、2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

心に染みることばと出会い、ストンと心に入ってくる : 3つの真実 人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密”(本)

2008/6/11 くろやぎベスト93レビュアー

5点

『鏡の法則』で100万部のベストセラーを放った野口さんの2年ぶりの書き下ろし。「幸せって何だろう」「本当の豊かさとは?」を考えさせてくれる、小説じたての自己啓発書です。


既にいろんな方が推薦のことばを書いているので、私からは2つだけ。


その1。本書を読む姿勢。

自分の仕事のこと、家庭のことを思い浮かべながら、一言ひとことを味わって読む。
それが、ストンと心に入ってくる一番の方法です。


その2。
本書で出会った、たくさんの心に染みることばの中からひとつだけ紹介。

野口さんの前作『鏡の法則』にも関連する、次のような言葉です。


  鏡の法則の視点で他人を裁かないことじゃ。

  たとえば、頑張っても豊かになれない人を見て、『きっとあの人は、
  与える心が足りないのだ。だから豊かになれないのだ。この人は心を
  あらためないとダメだ』などと、心でその人を裁いてしまうのでは
  ないかね?


せっかくすばらしい“3つの真実”を読んでも、それを自分のことと捉えずに、他の人に当てはめる。しかもマイナス評価のために使ってしまっては、“3つの真実”は何の力も発揮しません。

最初から最後まで、自分のために書いてある。
これが、良書を最高に味わうための最良の心構えだと思います。
  9 人中、8 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

死ぬまで参照する思想 : 自死という生き方―覚悟して逝った哲学者(本)

2008/6/9 ソコツベスト60レビュアー

5点

哲学の最大のテーマは「自分」の存在をめぐる問いにあると私は考えるが、とすれば「自死」ほど哲学の根源に迫った思考をともなう人間行為はないだろう。それは、そもそもの「自分」の有無をほとんど愚直なまでに具体的に考えつくす極めつけのアクションだからである。その哲学的アクションをきちんと実行し、そこに至るプロセスの思索を明快に提示することに成功した著者に、まず圧倒的な敬意を抱く。たとえば、若い頃は自己の人生や自己を取り巻く世界をストレートに問い直していたような「思想家」が、しばしば、世間的な名誉を獲得し老熟し日本文化論者みたいになる無様に比べたら、著者の姿勢は何と潔く真っ当なのだろうか。
老いることは醜い、自然死は通俗的なイメージに反して結構つらい、神や仏は信頼できるかも知れないが、その信頼も揺らぎやすかろう、であるとすれば、自分が自分の人生の充実さにある程度は納得した頃合を見計らって、自覚的に自らに死を与えるのが正しくはないか、というのが著者の結論である。日本人が個人の名誉や尊厳を守り主張する思想として彫琢してきた「武士道」を参照しつつ、著者はこの結論の意義を述べていくのだが、ひとつの意見として肯定できる。周りの人間が傷つくから、という批判も無論、正統だが、しかし個人主義者の自死論としてはこれで正解だと思う。自らの最期を自らの理念により決定できないのなら、個人主義など成り立たない。
私はまだ20代のワカゾウなので、老いの醜態を体験したことはないし、そう近いうちには死ぬような気がしないし(これは思い込みだが、かなり蓋然性の高い思い込みだろう)、また著者のいう人生の充実感=「極み」の経験も恐らく足りないように思えるので、これからもしばらくは生きていくつもりである。が、この本で提示された「自死」の思想は、この後の自己の人生において、その人生を根本的に反省しようとする際には、常に思い起こされる発想になるのではないか、という予感がしている。そういう、「自分」の生死に関する思想・哲学の一つの「型」を提供してくれた、これは「自分」という存在にとっての名著である。
  3 人中、2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

チャック本の最高傑作! : チャック・スペザーノ博士の「セックスは、神さまからの贈りもの」(本)

2008/6/9 まぁちゃんベスト77レビュアー

5点

僕達の住む社会は「セックス」の話をするのはタブー視されていて、まじめなセックスの話をする機会に恵まれてきませんでした。

「セックスとは何か?」という話をチャックがユーモアを交えて単刀直入にズバッと切り込んでいます。

今までになくチャックの話がわかりやすいのです。

それはVOICE社の喜多見社長自らがインタビューをしているからなのでしょう。

するどい視点からの質問がチャックの叡智を見事に引き出しています。

セミナーにおけるクライアントさんとのカウンセリングのやり取りもエキサイティングです。

ヨプのんさんの一コマ漫画もセクシャリティという深いテーマを笑いに変えてスムーズに理解することにとても役立っています。

スピリチュアルな視点からセックスを知りたい方には、たくさんの洞察が訪れることでしょう!

「セックスと人間関係」「セックスと自己成長」「セックスと悟り」というテーマにピンと来たら購入です(笑)

セックスから無限の可能性が見えてきます。
  13 人中、13 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

人類の叡智 : 3つの真実 人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密”(本)

2008/5/17 まぁちゃんベスト77レビュアー

5点

心のことを深く深く探求していくとたどり着くところがある。

それが3つの真実だ。

この真実を受けいれるか受け入れないかは、あなたの選択です。

良薬にもなるし劇薬にもなる可能性があります。

「ここまで書いていいのか!」というくらい現在の野口さんのすべてがこの1冊に詰め込まれている。

そう確信しました。

僕が一番感動した一文は

「愛とは、相手の幸せに貢献したいという気持ちのこと」

というものです。

在り方が問われる1冊です。どんな在り方も尊重されるのです。

「あなたはどんな人生を選びますか?」

そんな問いを読書後感じた。
  39 人中、32 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

中東と 世界との距離 : イスラーム哲学の原像 (岩波新書 黄版 119)(本)

2008/5/15 くにたち蟄居日記ベスト32レビュアー

5点

 インドネシア勤務となったことで イスラム関係の本を読む必要を覚えた。本書もその一環として手にした。

 本書は講演を元にして書かれており 文章は平易だが 中身は流石に容易には理解できない。これは僕が まだ哲学をよむ基礎が出来ていない点と イスラムの素養に欠けているからだと考える次第だ。それでも 二点勉強になった」。

 一点目は イスラムの哲学は 欧州の哲学と濃厚な交流を持っていた事だ。僕らから見ると中東と欧州は全く違うと見えるかもしれないが 歴史的に考えると この両者は関係が深いことに気がつく。
 実際先日訪問した ヨルダンにはローマの遺跡がはっきりと残っている。また アレクサンドリアの街並みを眺めていると 南欧のそれとの相似に驚いた。
 現代はイスラムと西側諸国との対立という「大きな物語」があるが この二つ、特に欧州と中東に通底しているものを踏まえて そんな物語を読み解かないと わからない部分はあるということだと思う。

 二点目は著者が イスラム哲学を語るにあたり 「老子」「荘子」などの中国の思想を自由に扱っている事だ。これは中東〜インド〜中国に流れる文化的古層と言えるのかもしれない。
 著者は かつて岡倉天心が 同様の問題提起をした点を指摘した上で それを安易に肯定する点には慎重だが 著者の語り口では縦横無尽にそれを踏まえている。
 そもそも著者は 大川周明から援助を受けていたことも有名だと聞くが 大川の持っていたインド、中東を含んだ大きなVISIONの一例として 本書があるのかもしれない。

 インドネシアというイスラム国に住むことで 今まで手にとる機会がないような本を読む機会を得た。これは人生の醍醐味だ。
  2 人中、1 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

団体主義、全体主義とも孤立主義とも違う真の個人主義 : 新個人主義のすすめ (集英社新書 (0427)) (集英社新書 (0427))(本)

2008/5/3 くろやぎベスト93レビュアー

4点

 著者の林さんは「個人主義」という言葉を知らない幼いころから個人主義的生き方をつらぬいてきました。団体で何かするのが嫌でたまらない性分で、長じてからも意味もなく時間を浪費する宴会や「付き合い」をお断りしています。
 高校のクラス会であろうと、クラブの同期会であろうと、酒宴と分かれば出ない。
 たとえ自分自身の送別会であろうと欠席する、という徹底ぶりなのです。

 このように日本では少数派の道を歩んできた林さんは、還暦を前にして自分の生き方をふり返ったのが本書です。

 本書は「個人主義と利己主義とはどうちがうのですか」など、20個の質問に答える形で構成されています。

 Q&A集の形式を採用するとは、さすが大学の先生をしていただけありますね。林さんが他の著書で自分のことを「リンボー先生」と呼んでいるのも納得です。

 林さんの定義する個人主義は、自分のことだけを考えている「利己主義」とはっきり一線を画します。自分以外の人を「一個独立の個人」として認めることを第一歩として真の個人主義はスタートするのです。

 誰かに寄りかかったり依存したりしないことが理想ですから、林流の個人主義はなかなかシンドイものです。
 他人を尊重することを重んじますので、相手の言うことをろくに聞かずに自分の考えを押しつけるおせっかいな人や、十把ひとからげに同じことを要求する団体主義・全体主義とは遠くはなれています。

 また、よく誤解されることですが、個人主義は決して孤立主義ではありません。

 林さんが本書で提案している内容は、「和」を乱すことではありませんし、むしろみんなが愉快に、迷惑をかけずに暮らしていけるよう、いつも他人を思いやることが必要なのです。
  1 人中、1 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

立派に生きるには : 義務について (岩波文庫 青 611-1)(本)

義務について (岩波文庫 青 611-1)
義務について (岩波文庫 青 611-1)(本)

キケロー,
発売日:1961/07

2008/4/23 chatbrunベスト31レビュアー

4点

『友情について』『老年について』も有名なキケロが、ギリシア遊学中の息子に宛てる形で書いた本。
義務について、という表題であるけれども、何をしなければならないかという事より、
いかに生きるべきか、何を優先させて考えるべきかを説いています。
キケロは、ギリシア哲学の各学派の主張や、ローマの政治家(故人も現役も)の例を引き合いに出しながら、
人間としてより望ましい、より立派な生き方を提唱します。哲学的で抽象的な思考にとどまらず、
日々の生活で遭遇するような実際的な例も多く含まれます。例えば、住宅に欠陥があるのを知りつつ、
それを隠して他人に売るというのはどうか。実は立派な金なのに、真鍮だと思い込んでいて
安値で売っている人がいたら、それが本当は高価な金だということを買う側がわかっていても、
そのまま安値で買って良いのか。約束、誓約はいかなる場合であれ何としても守り通すべきなのか。
こうした問題の議論に加えて、随所に、共和制ローマを守りたいというキケロの信念が見え隠れし、
独裁者としてカエサル、アントニウスらが間接的に糾弾されています。同時に、執政官として
陰謀を阻止した自分の手柄への誇りもあらわれています。また、グラックス兄弟やスキピオ、
スッラやマリウスなど多数のローマ人が引き合いに出され、キケロの評価が下されます。
本書に一貫しているのは、国家と正義を非常に重視することです。国家の為に寄与する、ということが、
重要な判断材料になります。また、道徳的に高貴であるものは全て有利であって、道徳的に高貴ではないが
有利である、というものはないと論じています。巻末に人名や原文の解釈、欠落等に関する問題について、
100ページほどの豊富な註が付されています。また、解説、索引つき。漢字や訳文が難しい
部分もあり、
論自体も所々難解でしたが、歴史上の人物たちが手厳しく批判されるさまは読み応えがありました。
  2 人中、1 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

家族破壊を目論む魔手から日本を守るために : ここがおかしい「男女共同参画」―暴走する「ジェンダー」と「過激な性教育」(本)

2008/4/12 according to the conservativeベスト68レビュアー

4点

  男女共同参画社会。おもて向き耳障りの良い言葉の背
後に隠された悪魔の思想を解説する一書です。特に、性差
による区別を無くそうべきというジェンダーフリーというスロ
ーガンの下、学校ではとんでもない思想教育がなされてい
たのです。小学生低学年児童へのコンドーム装着実習、中
高校生への未婚の母を助長する教育、目を覆いたくなりま
す。これらの真の狙いは、児童生徒の人格を破壊すると共
に、左翼革命家を養成することです。驚愕を覚えます。更に、
男らしさ・女らしさや、大和撫子・日本男児、男・女のくせに
などは使用を避ける言葉とされています。言葉狩りです。
  学校は子供たちを預ける場ではく、教師を監視しなけれ
ばならない場になってしまいました。健全な子供たちを育成
するには、家庭内でのしっかり子供たち会話し、今,学校で
どんな授業が行われているか注視しなくてはなりません。
  7 人中、4 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

今、中国当局となるべく融和をしようとしている中、こうした内乱が起こるとは! : 思いやり(本)

思いやり
思いやり(本)

ダライラマ14世テンジンギャツォ,
発売日:2006/09

2008/3/18 生涯勉強。ベスト71レビュアー

5点

ダライラマ14世。言わずともある程度の識者でいらっしゃったら「偉大な人」、ぐらいには思って下さるだろうと思いますが。この人がノーベル平和賞受賞者であるにもかかわらず、今中国当局とチベット国内での間で非常に苦しんでいる、でもこの人の一言一語で「北京オリンピック」ですら開催不可能になるかもしれません。要はそれだけ重大な人物であることをご理解下さい。

現在ダライラマ14世は77歳になるのでしょうか。13世の転生者(=生まれ変わり)として5歳から即位されたお人であります。その間、チベットと中国共産党との間で凄まじい争いがあり、1959年にインドへ亡命せざるをえない状況に陥りました。今年が50年目(49周年)ということもあること、そしてダライラマ14世が「北京オリンピックの健全な開催を祈った」事から今の「チベットでの僧侶の自殺・暴動、更には人民の暴動」が起こっています。

本著はダライラマ14世の本としては比較的読みやすい本ですが、ダライラマが本著で伝えたい言葉は「人間が持っている知性と、他者へのやさしさと思いやりこそ、最も大切な人間の価値だと思っている」、この一言に尽きます。

これを実践することこそ、ダライラマ14世も進めて考えている事柄でありますが、今現在のチベットや中国当局ではこの言葉通りに方向は向いていない、そういう事態に陥っています。

ダライラマが「北京オリンピック反対」と言わないこと、それが大事ですし、もしそういう方向へ進むと…モスクワオリンピックの前例もありますし、中国は相当な内部改革をしないと国際社会との協調が出来なくなる恐れも…ある、と思います。

ダライラマの本をお読みになった事のない方々がいらっしゃいましたら、是非本著をまずお読み下さい。
  13 人中、9 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

今から13年前に発売されて非常に良く読まれた本です。心の危機。どうしますか? : 大人のための心理童話―心の危機に処方する16の物語〈上〉(本)

2008/3/12 生涯勉強。ベスト71レビュアー

5点

今でも発売されているようですが、こういう「時のブーム」になった本はあまり見直される事がないように思われますし、内容よりも「需要と供給のバランス」だけで古書の値段がつくのも腹立たしく感じる事がありますが…。

本書は約13年前にユング派心理学精神分析医のアラン・B・チネンという方が書かれた本の約本です。

当時30代の前半、会社生活で勢いにのっていた僕は一方で「こういう生活で良いのだろうか…?」という疑問を常に持っていました。そういう時に出会った本がいくつかありますが、まずは本著が「非常に読みやすかった事」、「夢がかなった後にくる身体の老い(例えば髪が抜ける、肌の艶が悪くなる、20代の頃の性欲がない…。)」、こうした事を上巻・下巻併せて16の童話で説いていく、そして気づかせる…今発売される本にはあまりない手法を使っておられた点にとても気持ちが揺らぎ、かつ速効で購入した…そんな記憶があります。

上巻では30代に特徴的な(当時も、そして今は正に!)題材である「身を固める」「逆転」(=例えば昇進による同期との立場の逆転、などですね。)「共通の危機」(=これは今の方が多いのでしょうが、中年にさしかかる頃の死の問題、を説いています。)、この3点を中心に物語りを読み、そしてユング派独自の解釈で「どう対応すべきか?」について詳細な下りが記載されています。

下巻では運命などを書かれている本著ですが、一時代で置いたままにしておくのはどうも「勿体ない」ので敢えて本著を出して来ました。今、鬱病で悩む男性・女性の低年齢化が進んでいます。特に20代後半から30代、或いは40に差し掛かった方々に是非読んでいただきたい本です。お薦めします。
  4 人中、2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

きちんと考える術を身につけるための教科書 : 「おろかもの」の正義論(本)

「おろかもの」の正義論
「おろかもの」の正義論(本)

小林 和之,
発売日:2004/12/07

2008/3/12 モリノーク・マサーンベスト74レビュアー

5点

 死刑問題、不妊治療問題、愛国心、交通事故死問題など、難しいテーマを順に取り上げ、とても読みやすい文体と明快でシンプルな論理でこれらの問題の現状を説明し、結論を出さずに章を終える。結論を出さずに終えるところが粋だと思うし、オッカムの剃刀で入念に整えられた論理群も美しい。内田樹あたりを愛読している方々も、たまにはこういう本を使って、自分自身のアタマの中身を鍛えるべきだろうと思った。
  2 人中、2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

「神道」の意味を問い直す : 日本の神社と「神道」(本)

日本の神社と「神道」
日本の神社と「神道」(本)

井上 寛司,
発売日:2006/12

2008/2/25 ソコツベスト60レビュアー

5点

日本の「神道」概念の変遷を、古代から戦後まで、きわめて巨視的な視点から再検討していく本である(これに関連して、神社の役割や位置づけの変化も考察される)。先行の諸学説を的確にまとめつつ、従来にない著者独自の解釈を示していく、という調子で議論が展開していくのだが、最初から最後まで、明解で説得力に富んだ指摘が多数なされていると思う。「神道」はいかにして語られてきたか、というテーマに関して論じた著作として、本書は研究史上、画期的な作品であるといってよい。
基本的なスタンスは、黒田俊雄のいわゆる「顕密体制」論における「神道」の位置づけを継承しつつ、しかし黒田がそれほど詳細にはおさえていなかった神道史・神社史の知見をたっぷりと取り込みながら、より正確な「神道」の史的位置づけを行なっていく、といったところにある。すなわち、「神道(あるいは神社)は自然発生的な日本固有の民族的宗教(施設)である」という通念を、黒田にならい批判しつつ、しかし黒田が仏教史に傾斜しがちであったがゆえに見えなかった点もふまえながら、考え直そうとする試みである。
はじめ『日本書紀』などにおいて、仏教とは異なる在来の「カミの存在・力・ふるまい」などとして消極的に概念化された「神道」は、その仏教との交渉を通じて、顕密体制のもと日本に固有の信仰形態として形を整えてきた。それは、まずもって、天皇神話(中世日本紀)上の神々やそのありよう、及びそれについての思想的解釈であり、まさしく国家(王権)を権威づけるイデオロギーとして「神道」は成立したのであった(それを支える日本国独自の宗教施設が、神社であった)。
後、中世末期になると、顕密体制が動揺し始め、これをうけて吉田兼倶が、仏教や寺院からは「自立」した、「神国」日本を理論的に意味づける「唯一神道」を創造した。兼倶は、旧来の両部神道などから脱皮した「神道」理論や儀礼の構築、全国的な規模での神社組織の再編成を通して、神社(神祇)祭祀中心の新たな「神道」像を作り上げたのであった。だが、その理論的な不完全さや幕藩権力の登場のもと、「吉田神道」は仏教勢力とともに国家統治の下請け機関としての役割に甘んじることとなり、国家体制や天皇主義から自立した「神道」独自の発展は閉ざされた。他方、本居宣長や平田篤胤らの国学的な「神道」論が、民俗信仰も取り込みながら、新たな日本的「宗教」としての「神道」像を提示していく。
それから、近代の「国家神道」の登場である。幕末維新期の国家(天皇主義)的イデオロギー→教導職・大教院の設置期における「宗教」化→再び「神道(神社)非宗教」≒公的な国民道徳へ、という紆余曲折を経つつ、日本の「神道」は、帝国憲法における法的確認や教育勅語をはじめとする教育制度との協力によって、天皇制ナショナリズムを国民に注入し国民統合をはかる「国家神道」として、近代的に生まれ変わった。そして、この「国家神道」に対して最も厳しい批判を加え、民衆の素朴なカミ観念や慣行を「固有信仰」として概念化した柳田國男の「神道」説が、戦後、「国家神道」へのアレルギーも手伝って、神道界にも一般世間にもおおよそ受け入れられていき、今日における「神道」の通念が成立することとなったのであった。
以上、著者が理解する「神道」概念の変容過程を、かなり大雑把にまとめてみた。個人的な感想としては、これほどまでに日本史上の「神道」の位置を大局的に見通させてくれる論考はかつて見たことがなかったので(無論、専門的な知見を吟味していない「大局的」な「神道」論は少なくないが…)、非常に蒙をひらかれた感があり、素朴におもしろく読めた。
  1 人中、1 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
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