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「箱」参考書 : 実践 自分の小さな「箱」から脱出する方法(本)

実践 自分の小さな「箱」から脱出する方法
実践 自分の小さな「箱」から脱出する方法(本)

アービンジャー・インスティチュート・ジャパン監修,
発売日:2008/02/21

2008/6/18 まぁちゃんベスト77レビュアー

5点

『自分の小さな「箱」から脱出する方法』の参考書的な本です。

中学、高校時代に使った教科書ガイドのようです。

図解入りなので「箱」モデルをとても理解しやすいです。

簡単な自分の「箱」に気づくワークが「箱」を理解するのに役立ちました。

そして、自分が「箱」に入るメカニズムもよくわかりました。

ただ「箱」から出る方法があまり紹介されていないのが残念です。

さらに、私の「箱」脱出物語の事例をもっと知りたいと思いました。

人間関係に悩んでいる人は、自分が「箱」に入っていないかチェックするために、この本をお勧めします!
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従前の歴史観にとらわれない新書 : 勘定奉行荻原重秀の生涯―新井白石が嫉妬した天才経済官僚 (集英社新書 385D)(本)

2008/6/18 アジアの息吹ベスト86レビュアー

5点

通貨史の観点から見ると、まさに先駆的な業績を残している
勘定奉行・荻原重秀。しかしその人となりを私は全く知らなかった。
新井白石によって「正しい日本史」から半ば排除されてきた、
その荻原重秀の生涯にスポットを当てたのが本書である。

当初は小説化を目論んでいたこともあって、
原資料に多くあたったことにより集められたパーソナルな情報、
並びに浮かび上がってきた死の謎など、
読み物としても一級品である。

著者は歴史家ではないと云うが、こうした従前の歴史観にとらわれない
新書の刊行を期待したい。
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大全、というにはやや物足りないが・・・ : ベルギービール大全(本)

ベルギービール大全
ベルギービール大全(本)

三輪 一記,石黒 謙吾,
発売日:2006/12

2008/6/17 丁三ベスト79レビュアー

4点

ベルギービールの図鑑、である。

瓶とラベル、コースター、専用グラスを一セットにしてカラー図版で紹介している。とくに専用グラスにビールを注いだ写真がなんともうまそうで、ビール党にはたまらない。

本書で紹介されているのは150銘柄弱だが、ベルギービールの銘柄はなんと800種類もあるそうだ。筆者が普段飲んでいる銘柄は残念ながら掲載されていなかった。世界に7銘柄しか許されていないトラピストビールも紹介されているのは5銘柄。大全というにはやや物足りないが、そこは自分で探して、飲んで、この図鑑に追加していくとしよう。

なかなか楽しい本であった。
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早世が惜しまれたのもよく理解できる : 薔薇は生きてる(本)

薔薇は生きてる
薔薇は生きてる(本)

山川 弥千枝,
発売日:2008/02

2008/6/17 アジアの息吹ベスト86レビュアー

4点

結核により16歳で亡くなった少女の著述集。
世に出るには未完成ながらも、作品の端々には
瑞々しい感性が溢れており(特に短歌)
早世が惜しまれたのもよく理解できる。

透明な作品群と裏腹に、日記を読むと
頻繁に癇癪を起こしたり、看護婦の前掛けを破いたりと
色白の病弱な少女のイメージからはみ出る記述から
生身の人間(病人)が感じられ、興味深い。

日記に出てくる単語から戦前1930年代、
豊穣な文化的背景をもって生まれた
濃厚な市民社会の一端が伺える点、
そしてその単語に付された詳細な註は
(表紙絵に惹かれるであろう、本書の想定する読者が
それに興味を持つかどうかは不明だが)
資料的価値が非常に高いと感じる。
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公募論文が刺激的 : 思想地図 vol.1 (1) (NHKブックス 別巻)(本)

2008/6/16 アジアの息吹ベスト86レビュアー

4点

『存在論的、郵便的』で一世を風靡した
東浩紀東京工業大学世界文明センター特任教授と
北田暁大東京大学大学院情報学環准教授が
編集委員をつとめる現代思想誌創刊号。

執筆者が1967-1981生まれと若く、
閉塞化した「思想」をめぐる状況を打破しようとしている。

特に巻末に収録された1983年生まれの若き美術家、
黒瀬陽平氏の公募論文『キャラクターが、見ている。
―アニメ表現論序説』は刺激的で興味深かった。
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はじまりは期待されていなかった : 複雑系―生命現象から政治、経済までを統合する知の革命(本)

複雑系―生命現象から政治、経済までを統合する知の革命
複雑系―生命現象から政治、経済までを統合する知の革命(本)

M.ミッチェル ワールドロップ,
発売日:1996/06

2008/6/15 voodootalkベスト8レビュアー

4点

日本語版オリジナルは1996年6月30日。知の革命とも言える『複雑系』の生い立ちを綴った作品。筆者はワシントンD.C.在住のサイエンス・ジャーナリストで、ウィスコンシン大学で素粒子物理学の博士号を取得している。

読み出すと複雑系という学問の生い立ちは極めて阻害されていたことが分かる。しかし、今では生命現象から政治・経済すべてにこの考え方が導入されている。映画でも2004年1月23日リリースの『バタフライ・エフェクト』などはその理論を映像化した作品ともとれる。タイトルの『バタフライ・エフェクト』というのは所謂カオス理論の思考実験の一つで、『カオスな系では、初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす』ということを詩的に表した表現だ。よく言う『風が吹けば桶屋が儲かる』のようなもので『北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる』や、『アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが、遠く離れたシカゴに大雨を降らせる』と言った表現がしばしば使われる。今や様々な事象がここでのサンタフェ研究所の理論なしでは説明しきれないのだ。

しかしながらこの本を読了する頃にはこの学問は未だ全体像を見いだし切れていない、と感じるのは僕だけだろうか。興味が尽きないテーマだけに今後の進展を知りたい。
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お香の全て 芳しい香りの世界へようこそ : お香が好き。にほんの香りを楽しむための便利帖(本)

2008/6/15 sasabonベスト9レビュアー

4点

時折部屋の中でお香を焚きます。特段珍しいことではなく、自然にそのような空間と香りを楽しみたい、というものでしょうか。日常の中で視覚も聴覚もそうですが、嗅覚というのも大切な感覚だと思っています。

本書は、そんなお香の香りの楽しみ方についての指南書のようなものといえるでしょう。筆者吉田揚子さんの可愛いイラストと優しい文章が、ビギナーを珍しい世界へといざなってくれます。

「気軽にたけるお香いろいろ」「香立て、香台いろいろ」「匂い袋、防虫香いろいろ」「印香、練香、香木いろいろ」「香炉、香合いろいろ」「お香まわりの楽しいグッズ」というカラーの頁には、実際の品が飾られていますので、じっくり眺めてお気に入りの逸品を揃えていく、というのも良いかもしれません。

伝統的なお香文化が伝わっている京都には、鳩居堂さん以外に結構いろいろなところでお香を購入することができます。92頁の「京都お香屋さんめぐり」に見開きで紹介してあり、地図と場所と電話番号が書かれていますので、一度お店に寄られてもいいでしょうね。百聞は一見にしかず、です。ましてお香は実際手に取ってみて初めて世界が広がるものですから。

108頁以下に「源氏香の魅力」と題して、組香の代表的な源氏香が紹介されています。香りの違いを嗅ぎ分けるだけでなく、源氏物語に当てはめる訳で、江戸時代(享保年間)の成立と言われていますが、教養も必要だったのですね。奥深いものです。
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世にも優れた女と書いて、女優。 : RURIKO(本)

RURIKO
RURIKO(本)

林 真理子,
発売日:2008/05/30

2008/6/15 hide-bonベスト65レビュアー

4点

今年になって、松田優作、ショーケンと大スターに纏わる凄ぶる面白さを持つルポルタージュや自叙伝に出会えて嬉しいのだけれど、今度は浅丘ルリ子である。これは、浅丘を綿密にリサーチしながら書き上げた林真理子による、“事実に基づいたフィクション”。満州国官吏であった父のもとで幼少期を過ごした満州時代、当時満映の影の支配者として君臨していたあの甘粕正彦から、僅か4歳にしてその美貌ぶりから将来を嘱望されたというエピソードからして、十分神話的で一気に読み切った。以下、日活のオーデションに受かり、調布撮影所に16歳で“入学”、以来映画スターとして、10年で100本!ものプログラム・ピクチャーにヒロインとして出演した彼女の、女優としての軌跡と石原裕次郎や小林旭への思慕や愛が綴られる。過分にゴシップ調な部分もあるが、当時の大スターたちの明け透けな恋愛感覚と意外な貞操観念が窺えて面白い。銀幕のスターと言えども所詮は女性、社会通念としての男性中心主義であった時代での“添え物”扱いは痛切だし、ヌーヴェル・ヴァーグの波押し寄せる頃、監督の蔵原惟膳が彼女に贈った賛辞は、いかにもと思わせる。
浅丘だけでなく、裕次郎や旭。新興映画会社として、ニューアクションや青春文芸路線で若者たちを虜にしていた日活の黄金時代を支えた彼ら、60年代高度経済成長を迎え、娯楽の王道がテレビに取って代わられ凋落の途をたどる斜陽期の日本映画界を生きた者たちの奮闘ぶりと苦悩も描かれているし、浅丘が愛したふたりのスターを巡っての美空ひばりや北原三枝との逸話も印象的。スクリーンのイメージそのままに、理知的で侠気ある浅丘、彼女のファンならずとも、映画ファンは一読の価値あり。
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"質実剛健"なランダウ流・量子力学:非相対的量子論から相対的量子論までを俯瞰 : 量子力学―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫―Math & Science (ラ5-2))(本)

量子力学―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫―Math & Science (ラ5-2))
量子力学―ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫―Math & Science (ラ5-2))(本)

L.D.ランダウ,E.M.リフシッツ,好村 滋洋,井上 健男,
発売日:2008/06/10

2008/6/15 ゴルゴ十三ベスト67レビュアー

5点

ランダウ=リフシッツ物理学小教程の第2巻「量子力学」です。この一冊の文庫本(500頁余)で非相対論的量子論から相対論的量子論までを一気に俯瞰できる名著です。

【内容】
第1部 非相対論的理論(量子力学の基本概念;量子力学における保存則;シュレーディンガー方程式;摂動論;スピン;粒子の同等性;原子;2原子分子;弾性衝突;非弾性衝突)
第2部 相対論的理論(光子;ディラック方程式;粒子と反粒子;外場内の電子;輻射;ファインマン図形)
訳者あとがき、解説(江沢 洋)、索引

ランダウ御大にとっては「入門的内容」であるとしても、大学の物理学の素養がなければ多分難しく感じられる一冊でしょう。(第1巻「力学・場の理論」で触れられていた内容も出てきますので、対応箇所も併せて読むと良いでしょう) しかし量子力学を一通りこなした学生が本書を読むと新たな感動が得られることでしょう。つまり、山登りにおいて、同じ山を全く違う登坂ルートでアタックする時のような気分が味わえます。(本書の"登坂ルート"は急勾配を一気に駆け上がる感あり) 量子力学の理論的枠組みをまとめあげる"手際の良さ"にある種の感動すら覚えます。
他書と併せて読むと更に味わい深い本でもあります。例えば「(量子力学):(古典力学)=(波動光学):(幾何光学)」に関する議論は「量子論の発展史」(高林武彦)の第8章(「(シュレディンガー方程式):(ハミルトン・ヤコービ方程式)=(ヘルムホルツ方程式):(アイコナール方程式)」の記述)を併読すると良いでしょう。こうして「h→0における量子論→古典論の極限」に関する議論を深く理解することが出来ます。余裕があれば朝永振一郎先生の「量子力学」「スピンはめぐる」と比較しながら読むと更に面白いことでしょう。
後は【物理学大教程シリーズ】の全巻復刊を待ち望むばかりです。。。
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成功者?成幸者?違いは何だろう? : 成功者と成幸者(本)

成功者と成幸者
成功者と成幸者(本)

上村光弼,
発売日:2004/12/07

2008/6/15 まぁちゃんベスト77レビュアー

5点

「成功者」と「成幸者」。いったい何が違うのでしょうか?

「功」とは「成し遂げた仕事や功績」を意味しています。

「幸」とは「思いもよらぬ運に恵まれること」を意味しています。

あなたは「功」に成りたいですか? それとは「幸」に成りたいですか?


本書では、成功者は目標達成をすることだけにエネルギーを注ぎ、成幸者は目標達成することも大切にし、さらにその先にある幸せになることにもエネルギーを注いでいる。


どちらの人生を歩みたいだろうか?


そんな問いを感じる1冊です。

何か特別な答えは書いてありません。

それは自分で発見する楽しみを与えてくれているからなんでしょうね。
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自分が正当化されたような気がする : 悩む力 (集英社新書 444C)(本)

悩む力 (集英社新書 444C)
悩む力 (集英社新書 444C)(本)

姜尚中,
発売日:2008/05/16

2008/6/15 mbookdiaryベスト48レビュアー

4点

実際、自分と正面から向き合い悩み続けるというのはとても大変な作業だと思う。私の場合、20代前半まではその戦いから逃げ出すことができず、常にその問題を解決することを優先事項にして生きてきた。幸い、絶望感を抱えつつも危ういバランスを保ちながら生きつづける事ができた。20代後半になり、少し生きることに慣れ小賢しくなり、そういうことから目を背けて快適に生きることができるようになった。しかし、このままうまくいって経済的に豊かになり生活が楽になっても、このままだとむなしさが残ると感じている。もちろん、生活があるのだからこの問題だけを考え続けるのは難しい。しかし、だからといって全て捨ててしまうということはできない。

89ページに、「脱色されて乾いた青春」という見出しの章がある。この問題から目を背け、上手に生きていくと、大切なものを置き忘れてしまうのとになるのではないかと。。。

数時間前に読み終えた、梅田望夫氏と齋藤孝氏の対談「私塾のすすめ」にも同じように問いかける部分があった。両氏は10年以上この混沌とした悩みに向き合い続けていたという。

伝統的な慣習と信仰心が近代的な合理主義によって崩壊させられ、人々は分断され、変化し続ける時代に、信ずるべき普遍的なものを失ってさ迷っている。そういう現代を夏目漱石とマックス・ウェーバーがぶち当たった問題と重ね合わせて謎解きをしてゆく。「まじめに悩みぬく」そこにその人なりの解答があると著者は信じる。

悩みぬいた末に横着になるというのも面白い。論語の「七十而從心所欲(70歳にして自分の思うままに行動しても人道を外れない)」を意識しているのかもしれないけれど、横着にハーレー・ダビッドソンに乗りどくろマークのジャケットを着て金正日の頭をコツッとやってもいいんじゃないかというのはよかった。このくらいの吹っ切れは人生を価値あるものに感じさせてくれる。

あー、こういう感覚が好きだったんだなぁと思い出した。
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レトリックが全て : 愚か者死すべし (ハヤカワ文庫 JA ハ 4-7)(本)

2008/6/14 voodootalkベスト8レビュアー

4点

オリジナルは2004年11月リリース。前作『さらば長き眠り』からおよそ9年空いた新作である。この新作の登場には早川書房社長の早川浩の力が大きかったようだ。

読み出すと久しぶりの沢崎の言い回しが懐かしく、それだけでかなり満足できてしまう自分に気がつく。つまり原作品のキモはストーリーではなく、沢崎の独特な(人はこれをハードボイルドと呼ぶわけだが・・・)レトリックにある、ということだろう。9年以上の作品は頻繁に登場する電話のシーンも公衆電話ばかりで、それが作品を古い感じのものにしてしまっていたが、本作ではついに『携帯電話』が登場する。よかった。

ストーリーははっきり言って大して驚かないし、面白いとも正直思わないが、沢崎の態度や言い回しを読んでいるだけで惹かれていく。最後のあとがきの沢崎の確定申告の場面などハードボイルドそのものである。なかなかだ。
  4 人中、3 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

月刊現代2007年9月号から5ヶ月にわたって連載された濃い内容の本。有り難いですね。 : オーラの素顔 美輪明宏のいきかた(本)

オーラの素顔 美輪明宏のいきかた
オーラの素顔 美輪明宏のいきかた(本)

豊田 正義,
発売日:2008/06/11

2008/6/14 生涯勉強。ベスト71レビュアー

5点

僕が丸山明宏さんを自身の生活の中で「現前として知った」のは実は2回ありました。

1回目は…僕の母親がPTA の会長さんとお芝居「黒蜥蜴」を鑑賞に行ってきた後、母親が僕に興奮して話した事柄でした。
人当たりが良すぎて得も損もする母ですが、この時ばかりは「いやー、丸山明宏さんって凄い!」と言っていた…そういう記憶があります。

2回目。これはかの「三島由紀夫 自衛隊市ヶ谷駐屯地にての衝撃的な割腹自殺」でした。この前後に当時の丸山明宏さんからメディアを通じて知った話が…「2.26の時の将校が付いている」「直前のコンサートにバラ100本をお持ちになった」…こうした事柄でした。

東京では美輪さんに改名した後も様々な霊能者とよく比較されていたと思っています。佐藤愛子さんの本にも出てこられますが…あの頃はそうですね、北条さんという女性が良くテレビに出ていた反面、美輪さんは決して霊能力をひけらかさない…そういう時代であったと思います。

豊田正義さんの、きちんと調べてまとめられた本著は「素晴らしい」の一言に尽きますね。これを公に出すのも大変な事柄だったと僕は感じております。しかし、詳細にまで踏み込んだレポートが素晴らしい、そう僕は直感しました。

美輪さんも相当柔軟に豊田さんのレポートを認めたのでしょうが…美輪さんには1980年代に「暗黒の日々」があったはずなのです。それが谷本先生からの「びまん性の気管支炎・肺炎」であった事をわざわざカミングアウトして…そしてその後の「大復活」に繋げていくところなど、ファンとしてはこんなに嬉しい事柄はありません。

我々は美輪明宏さんという「魂」を継承することが…実は日本や、或いは世界全体を救う事である、この事を是非「一ファンの妄想」と思わずに、実行・実践してみて下さい。僕は美輪さんの講話などを聴きに行きますと…まず最低1週間は「凄い夢の数々」を見させていただく事が多々あります。そこから何を学ぶのか、それは「責任主体」ですね。

もっと細部を書きたいと思いましたが、ほとんど知っている事柄ですから後に書く方々にその具体的なエピソードは託したいと思います。今年、前半、一番の本ですね。お薦め致します。
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理論物理屋・シュレディンガーの『地頭力』が遺憾なく発揮された名著 : 生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫 青 946-1)(本)

生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫 青 946-1)
生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫 青 946-1)(本)

シュレーディンガー,
発売日:2008/05/16

2008/6/14 ゴルゴ十三ベスト67レビュアー

5点

1944年に本書が書かれた時、遺伝子のミクロな分子的構造など少しも分かってはいなかったのです。そんな「目に見えないもの」の正体を捉えるために、物理屋はどの様にアプローチするのでしょうか? 本書に理論物理屋・シュレディンガー教授が果敢に挑戦した思考の軌跡が記されています。いま流行りの言葉で言えば『地頭力』が遺憾なく発揮されています。メンデル遺伝学と熱統計力学・量子力学の知識に基づき、エンリコ・フェルミ流の「封筒裏の計算」で(半)定量的評価・推定を行った結果、「遺伝子は安定な構造をもつ一千個程度の巨大分子であり、それは非周期性の結晶というに相応しいモノである。(「非周期性」=暗号文中の文字のような原子配列、「結晶」=原子間の強い結合)」という結論に至ります。これを読んで多くの物理屋さん(クリック、ウィルキンス...)が生命科学分野へ誘われ、実際にDNA構造が決定されるに至った訳です(1953年)。このDNA構造がシュレディンガー氏のイメージ通り、という処が凄い処ですね。

新書版(品切中)と文庫版の違いは、訳者・鎮目恭夫氏が文庫本に新たに「あとがき」を書かれている点にあります。教科書には普通載らない(載せられない(-_-);;)シュレディンガー氏の逸話も挿入しつつ、「生命とは何か」の哲学的な側面の再解釈を披露しておられます。(この"あとがき"は立ち読みできる分量です)
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外からは分からない多種多様な工場の現場を見ることができて、興味深かったです : 工場マニア!―巨大工場の機能美とそのしくみに迫る!化学工場から最新メカ・日用品の製造まで(本)

2008/6/14 ベスト78レビュアー

5点

 麦酒(ビール)や珈琲(コーヒー)、カップ麺から、ガンプラ(ガンダムのプラモデル)、グランドピアノ、自動車、鉄道車両、旅客機、造船、製鉄など、普段は見ることのできない生産、製造工場の現場を、モノができる仕組み・工程という観点から紹介していくムック本。縦257mm×横182mmの縦長サイズの一冊。

 実際に製品が生まれる舞台裏って、高度だったり緻密だったり、実に色々な工夫や仕掛けが凝らされているんですね。実際の工場現場の写真、図解したイラストをメインに構成されているので、門外漢の私にもイメージが掴みやすく、とても興味深く、多種多様な工場の中を見ていくことができました。

 欲を言えば、「現場の声」とかがミニ・コラム風にでも紹介されていれば、さらに身近に感じられて、興味を引いたかなあ。まあ、しかし、各生産工場の機密情報に抵触する恐れがあるため、この辺の「どこまで取材できるか」は難しいのでしょうけれど。

 本書に取り上げられている工場を、以下に記しておきます。

◆JFEスチールの製鉄所  ◆NBK各務原工場  ◆NBK関工園  ◆新日本石油の常圧蒸留装置  ◆シャープ亀山工場  ◆三井造船 玉野営業所  ◆トヨタ自動車の自動車生産工場  ◆ANA 機体メンテナンスセンター  ◆JR九州 川内車両基地  ◆日立製作所 笠戸交通システム本部  ◆サッポロビール 千葉工場  ◆日清食品 関東工場  ◆キューピー 五霞工場  ◆ユニカフェ 神奈川総合工場  ◆大日本印刷 市谷工場  ◆ビッグジョン 平生工場  ◆トンボ鉛筆 新城工場  ◆松下エコテクノロジーセンター  ◆河合楽器 竜洋工場  ◆富士電機リテイルシステムズ 三重工場  ◆KINCHO 紀州工場  ◆バンダイ ホビーセンター  ◆オカモト 茨城工場
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「道徳」と「経済」で一回ずつの「見えざる手」 : アダム・スミス―「道徳感情論」と「国富論」の世界 (中公新書 1936)(本)

2008/6/14 紫陽花ベスト57レビュアー

5点

「見えざる手」と言う余りにも有名な表現のため、「アダム・スミス=国富論=市場原理主義の教祖」と言うイメージがあるが、彼のもう一つの著書「道徳感情論」を考察する事によってスミスを再評価しようとした意欲作。経済のみの専門家と思っていたスミスが大学で倫理学の講座を持っていたのも意外だったが、「道徳感情論」における倫理観の考察に基づいて「国富論」が書かれている点にも驚いた。冒頭で当時のイギリスの社会状況が紹介されるが、それが現代の日本に似ている点も興味を惹く。

スミスは人々の「胸中の公正な観察者」を信じていたようである。社会の秩序が保たれているのも、法律などの規定だけではなく、社会を構成する人々の「胸中の観察者」の総和が均衡を保っていると考える。まず道徳面で「見えざる手」が働いていると言う考えなのだ。そしてスミスは"幸福"を「心の平静」と捉え、いたずらに富や地位の向上を図っても「心の平静」は得られないとする。ただし、「富の最低水準」と言う概念を設け、この水準以下の層では幸福は極端に低下すると論じる。経済の発展の意義は、この貧困層の数の低減である。だが、前述の通り、富や地位の向上の前後で幸福の程度に大差は無いので、向上を目指す「弱い人」は騙される事になる。しかし、この「欺瞞」が「見えざる手」によって社会・経済の発展の原動力になるとする。そして、向上のための競争がフェアー・プレーの下で行なわれると言う前提がキー・ポイントと主張する。現代人には耳の痛い話である。これらの思想をベースに「国富論」が詳解されるが、両著で「見えざる手」と言う表現が一回ずつしか出て来ないと言うのも面白い。

競争原理を打ち出した当初から、公正性を重視している点に予見性を感じる。アダム・スミスの思想の真価に別角度で光を当てた優れた啓蒙書。
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シーナ流思索に耽る旅行記 : 「十五少年漂流記」への旅 (新潮選書)(本)

2008/6/13 竹の梯子ベスト94レビュアー

5点

ジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」(あるいは「二年間のバカンス」)の舞台となる島にはモデルがあった。しかも最近その定説に異を唱える(「別の島こそ・・・!」)日本人学者が現れた。浅学な私はそんなこと露知らなかったが、今回椎名誠はそのふたつの島に実際に行って真偽を確かめてこようと旅立つ。それが本書の縦軸。そこに「旅は私たちの思考を深めてくれるのではないか」という観点に立って数々の興味深いエピソードを横軸として織り交ぜていく(「漂流記」モノのブックガイドというパッチワークも有)。季刊誌「考える人」に連載されたとあって、抑制された筆致で身辺雑記風なテイストからも解放され、椎名誠の昭和軽薄体に食傷気味な私には大満足の一冊でした。岩波新書から出た椎名誠の本2冊を彷彿とさせる浪漫的好奇心を心地よくくすぐってくれる好著だと思う。この路線を支持致します。
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さすがにストーリーテリングがすばらしい : 長い長い殺人 (光文社文庫)(本)

長い長い殺人 (光文社文庫)
長い長い殺人 (光文社文庫)(本)

宮部 みゆき,
発売日:1999/06

2008/6/12 佐倉ごるふベスト18レビュアー

4点

財布が語っていく構成は、斬新。
宮部氏の作品には、結構、こういう、「直接的には
読者には、みせないで、語りで想像力をかきたてる」という、
手法があって、そこが一層、好奇心をかきたてられて、どんどん読んでいく
うちに・・という、カタルシス的構成が、結構、利いている。

登場人物の心の「ひだ」を、ときどき、ドキッとさせる語り口調、
台詞で、思わず、涙が出そうなくらい(だけど、ぐっとこらえて読み進める)
なシーンが、今回も、随所に。

最後の「落ち」は、論理的な本格推理を期待すると、少々肩透かし
ですが、後の社会派的な作品「理由」「火車」「模倣犯」を考えると、
こういう展開も「あり」かもしれません。

とにかく、最初は「財布がしゃべる?」と、とまどいぎみに読み始める
のですが、そのうち、気にならなくなり、そして、まったく、そんな
設定を忘れてしまうラスト。ぐいぐいと引っ張っていき、徹夜覚悟な
佳作です。人物関係がワタシには、ちょっとわかりにくかったかな。
  2 人中、2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

中世の大ネタの歴史 : 絵解きヨーロッパ中世の夢(本)

絵解きヨーロッパ中世の夢
絵解きヨーロッパ中世の夢(本)

ジャック・ル・ゴフ,
発売日:2007/02

2008/6/12 chatbrunベスト31レビュアー

5点

本書は、中世研究の重要な著作を多く世に問うているジャック・ル・ゴフ氏の新しい著作である。
邦題は『絵解きヨーロッパ中世の夢』だが、現題は『中世の英雄と驚異』。中世ヨーロッパで有名だった伝説的英雄や、
豊かなイメージを喚起する事物(城など)を20項目列挙し、1項目につき1章を割いて紹介している。
どのような観点から中世の人物、事物を論じたかは序文に詳細に記述されているが、史実と伝説の狭間に生きる英雄、
超自然的なイメージなどが取り上げられている。紹介する項目はアーサー王、聖堂、シャルルマーニュ、城塞、
スペインの英雄エル・シッド、修道院、一角獣、アーサー王伝説の予言者マーリン、女教皇ヨハンナ、狐物語のルナール、
ロビンフッド、ロラン、トリスタンとイズーなど。これらのものが、中世に実在、あるいはイメージされ、
人物の場合は早くに伝説化していく様子を描く。更に、こうした事物が中世から近現代に至るまでに、
どのようなイメージの変化や人気度の変遷をくぐりぬけてきたかが紹介される。その多くは、ロマン主義時代に復活し、
現代の映画にまで受容されてきている。各項目を通史的に追いながらル・ゴフは、取り上げた事項が中世から現代までの
ヨーロッパ人の想像界(イマジネール)に形を変えながら、時にはマイナーになりつつも、脈々と息づいてきたさまを活写する。
誰もが知るアーサー王を始め、ワーグナーのオペラで再度有名になったキャラクターなども出てきて、
中世の代表的な人物や物などの歴史を総合的に追える便利で勉強になる一冊である。邦題通り、ほぼ全てカラーの写真満載。
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エピローグの日記は秀逸 : 深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)(本)

深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)
深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)(本)

フランク・シェッツィング,
発売日:2008/04

2008/6/12 vatmideoベスト76レビュアー

5点

読了まで6日かかりました。
上巻は冒険小説、中巻は謎解き、下巻は収束といったところでしょうか。
他の人の感想を読むと、中巻でへこたれているようですが、理解するにはDNAや蛋白の機能などの生物学の知識がないとしんどいかもしれません。かなり平易には書いているのですが。
日本人には衝撃度は少ないでしょうが、キリスト教圏の人にはきつい小説でしょうね。そのショッキングな内容をまとめたエピローグの日記は秀逸でした。
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